2012年8月26日
夏と言えば山!登山経験も少し増えてきた私は憧れの北アルプスを目指して初めてのテント泊縦走をしてきました。天を突く鋭鋒「槍ヶ岳」と数々の名峰により生まれる絶景のパノラマに満点の星空を望む山々との対話の記録が始まります。
槍・穂高連峰縦走 登山情報
地図・ルート
新穂高温泉から入山し、名峰連なる槍・穂高連峰を縦走したのちに上高地に向けて下山する魅力満点、時間・体力必須のルートです。今思うと学生時代には登山の自由度が非常に高かったです。学生最後の年に登山に目覚めたので、最初で最後の登山に充てられる夏休みを満喫したのが懐かしいです。ルートについて後にして思うと、大キレットなど難所が多く技術的には初心者が登るルートではなかったです。やはり自身のレベルに合った登山計画が重要です!
登山データ
槍・穂高連峰縦走の登山データです。今回は初のテント泊に挑戦しました。北アルプスエリアは整備が進んでおり、テント場も広く快適にテント泊を楽しむことが出来ました!ルートについては、ぶっちゃけ天候が全て晴れだった事に万事助けられました。雨でのテント設営や難所の攻略など素人にはハードルが高いです。今回の記事では、新穂高温泉から槍ヶ岳までの1日目と2日目のことを書きます。
槍・穂高連峰縦走(1日目)新穂高温泉〜槍平小屋
新穂高温泉〜穂高平小屋
2012年8月26日
深夜バスに揺られ登山口となる新穂高温泉に到着!天候晴れ。下界と比べひんやりとした朝の気持ちい空気が充満しています。帰りであれば、温泉に入ってリラックスしたいところですが、これより入山します。
ギョッとする張り紙を発見!地図を見返すと完全に今回のルートと合致します。熊鈴は持っていないので、プーさんに出会わないことを祈り進みます。
山に入り進んでいくと所々、山並みが見えてきます。
穂高平小屋
穂高平小屋に到着!ここで一度目の休憩をとりました。4泊5日テント泊の重量が普段運動をしない身体に食い込んできます。穂高平小屋は冬季は避難小屋として機能しているようで、基本は素泊まりらしいです。
雲も少なくいい天気です。まだ森の中を歩いているので、全く暑くありません。
穂高平小屋〜滝谷出合
開けた場所に出たり森の中を歩いたりしていきますが、基本的に緩やかな登りが続いていました。森は徐々に深くなり緑の深さが増していきます。
登山道から沢が見えてきたので、チェックポイントの滝谷出合に近付いてきています。ここまであまり他の登山者には出逢いませんでした。
滝谷出合〜槍平小屋
滝谷出合に到着!ここでは沢の流れに勢いがあり、一眼レフを手に遊びます。シャッタースピーとの違いにより水の表情が全く違うものになります。個人的には下のように勢いのある写真が好みです。カメラは奥が深いので研究の必要がありますな!
だいぶ日が上がって来て、青空のが強調されて山々との対比がいい景色を生み出してくれています。
槍平小屋
本日の最終目的地「槍平小屋」のテント場に到着しました。テント場はかなり広くて開けています。テント場の利用料金は1000円で水場(無料)があります。
- テント場:約50張 1000円/1人
- 水場:あり(無料)
- トイレ:あり
初めてのマイテント設営完了です。このオレンジ色が映えますね〜!実際設営してみると非常に簡易な作りでありすぐに設営できました。そしてなんと言っても軽い!お値段するだけのことはあります。他の人に倣ってテントロープを周りの石で固定します。ペグ打つ必要なかったです。
周りが開けていて気持ちのいい空間です。キャンプしたくなリます。体力的に余裕はありますが、夜に星空の写真を撮影するために早めに就寝。
夜は満点の星空!しかし、初の撮影ということもあり伝わりにくい。星へのピント合わせが難しく何十枚も撮影してまともに見えるのは2,3枚でした。ただ、楽しくて夢中で遊んでいました。
一枚だけいい写真が取れました。少し雲が出始めたのと合わさって何だかいい感じに仕上がっております。ただ、星の軌跡を撮りたくて露光時間を長くして色々チャレンジしていたので、初日にてバッテリーを1個消耗してしまいました。どう考えてもバッテリー残量が足りませんが満足して再び床に潜りました。
槍・穂高連峰縦走(2日目)槍平小屋〜槍ヶ岳
槍平小屋〜飛騨乗越
2012年8月27日
本日も快晴!朝食を済まして直ぐにテントを撤収して行動開始。今日のルートは1日中登りのため、歩幅を狭めて軸がぶれないように意識してスタート。高度を上げていくと少しずつ森が開けて来て木の隙間から笠ヶ岳などが見えて来ました。
徐々に森林限界を超え始め高木から中低木と山容に景色が変わっていきます。
森林限界を超えると登山道は岩だらけになって来ます。そして傾斜が厳しい!
可愛い高山植物とも出逢いました。本を見る限りミヤマキンポウゲという名前の様です。高山植物の名前は中々覚えるのは大変そうです。
この高さまでくると雲が近くに感じられ稼いだ高度を実感します。
途中で休憩。昨日と打って変わり日差しを遮るものが何もなく登りが続くので汗が溢れます。
今日1日、追い越したり追い越されたりを繰り返す、おじさん5人組み。体力あります。
飛騨乗越
飛騨乗越に到着!いきなり視界が開けて、呆気なく槍ヶ岳が姿を現しました。徐々に見るものかと思っていたのでいきなりすぎて驚きました。
槍ヶ岳が嬉しくて写真を撮ってもらいました。
足元に見えるのは殺生ヒュッテです。まだテントはほとんど張られいませんでした。
南を向けば大喰岳への稜線が続いています。5人組のおじさんたちは荷物を置いて空身で大喰岳へのピストンに向かいました。私は迷わず槍ヶ岳への向かいます。
飛騨乗越〜槍ヶ岳
槍ヶ岳山荘にてテント場の料金を支払い、テント設営後に空身にて槍ヶ岳山頂を目指します。槍ヶ岳山荘は大きくて立派な建物です。
- テント場:39張 槍ヶ岳山荘南50m
- テント場料金:1000円/1人
- 水場:なし 槍ヶ岳山荘にて水の販売あり(1リットル/200円)
- トイレ:あり(テント場北側)
槍の穂先部分はハシゴや鎖場の連続する難所でほとんど写真が撮れませんでしたが、剥き出しの岩にへばりつく様に頂上を目指していきます。難所でしたが、空身であったためそこまで恐怖は感じることなく登れました。
槍ヶ岳山頂(3180m)に到着!登頂すると嬉しいですね。言い表せない達成感と解放感を得て満足です。山頂は思ったよりも広く多くの人が待機できるスペースがありました。頂上では新穂高温泉で一緒だったお兄さんがナタデココを分けて下さりました。甘いシロップが疲れた身体に染み渡っていきます。
槍ヶ岳山頂からの景色。遮るものがなく視線が抜けていきます。360°山の景色ですがどれがどの山かはさっぱりです。名残惜しくも山頂を後にテント場に戻ります。
槍ヶ岳山荘テント場
テント場は槍ヶ岳山荘から離れた位置にあり、上の方に設営できれば、直ぐに槍ヶ岳が見えます。今夜も星空の撮影に胸を踊らせ早めに就寝しようとするが下のテント場でワンゲル部が馬鹿騒ぎをして眠れなかった所、おじさんに注意され静かになったので就寝する。おじさんGJ!山の夜はお静かに。
槍の穂と星の軌跡!少し上達した気がします。
夏の大三角形!ベガ!デネブ!アルタイル!理科の教科書でしか見たことなかった奴らが目の前に現れた瞬間です。本当に目立つスター達でした。夜中の撮影だったため異常な位寒かったですが、楽しいから仕方がない!
明日は今回の登山最大の難所「大キレット」への挑戦です!
今日までは平穏で楽しい100%の登山でしたが、明日から今までに経験したことのない試練が続くのでした。
続く。