【北アルプス】槍・穂高連峰縦走4泊5日単独行(2/3)〜猛々しい岩稜の核心に挑戦した件〜

ツノユキです。槍・穂高連峰縦走テント泊の3日目は北アルプス最大の難所「大キレット」を含む槍ヶ岳から北穂高岳までの縦走です。数々の名峰と夏空によって織りなされる絶景の登山も核心編に突入します。猛々しい岩稜連なる山々との対話の記録が始まります。

この記事は

自律神経ぶっ壊れたからサウナ行く|サウナと自律神経に関する情報を発信!たまに登山情報も!

2012年8月26日 夏と言えば山!登山経験も少し増えてきた私は憧れの北アルプスを目指して初めてのテント泊縦走をしてきま…

の続きです。

槍・穂高連峰縦走 登山情報

地図・ルート

縦走3日目の今日は槍ヶ岳から北穂高岳までを往く「大キレット」を含む難所ばかりのルートです。南岳小屋まではただだ楽しい稜線歩きですが、そこを超えると恐怖と絶景の稜線が続きます。体力や技術に不安のある方や高所恐怖症の方はオススメしません。割と高所が苦手な私はかなりビビりながらも天候に救われてなんとか乗り越えることができました。思ったよりも難所が多いので、初めての方は単独行はせずにパーティーを組むことをオススメします。

登山データ

3日目のルートは大喰岳、中岳、南岳、北穂高岳といった3000m峰を縦走していきます。今回のルートでは7峰の3000m峰を登りましたが、その内の4つを踏破するスリル満点の稜線歩きが続く1日です。正直に今回このルートを踏破できたのは運が良かったと思います。もし天気が悪く雨やガスってしまっていたら大キレット手前で引き返していたと思います。

槍・穂高連峰縦走(3日目)槍ヶ岳山荘〜北穂高小屋

槍ヶ岳山荘(テント場) 〜大喰岳

2012年8月28日

一面に広がる雲海の奥に富士山のシルエットが見えます。この時間帯は時計の針とともに刻々と景色が変わっていくので見ていて非常に楽しいひと時です。 

朝日と槍のコントラスト!ひとしきり朝の撮影会を終えて、テントを撤収して本日の登山をスタート。

一面雲海と山並みの景色を見ながら稜線を歩いていきます。

後ろを振り返ると槍が小さくなって来ました。槍はどこから見てもそのピラミダルな鋭鋒がかっこいいです。

大喰岳山頂(3101m)に到着!

大喰岳〜中岳

大喰岳を超えると次は中岳へと進みます。ここからは岩礫地帯が続いていきます。写真に写っている方は、本日同じルートを歩くそうで休憩スポットなどで何度が談笑させていただきました。

途中、本日初のハシゴ出現!ビビりながらも降りていきます。高所が得意でない身としてはハシゴの降りで荷物が重いとかなり怖いです!

振り返ると通って来た登山道と小さくなった槍ヶ岳が見えます。

いい景色が続きます。

中岳山頂にて強者に遭遇!チャリで来た!10kg近くある自転車を担いで上がり、槍が岳から南岳までの稜線を自転車にて走って行くという。衝撃的な出会いでした。

中岳山頂からの眺望です。

中岳〜南岳〜南岳小屋

基本的に歩きやすい稜線を南岳に向かって進んでいきます。 

稜線の岩礫帯と異なり、下の方は鮮やかな緑が広がっています。

南岳山頂(3033m)に到着!槍ヶ岳がどんどん小さくなっていきます。

眼下には南岳小屋が見えて来ました。ここから砂礫の斜面を下って行きます。

南岳小屋に到着!獅子鼻展望台から穂高連峰が良く見えます。

この先は難所の連続「大キレット」に突入となります。本当に超えられるか不安に思いながらもガスのない今日の天気に賭けて「恐怖の巣窟」に向かう事にしました。

ちなみに自転車の方は、流石にキレットは向かわずに南岳小屋から槍平小屋へと下って行かれました。

大キレット 南岳小屋〜長谷川ピーク

南岳小屋からは一気に下っていきます。いきなり鎖場やらハシゴやら出て来ます。

このハシゴまじで高度感があり、高所苦手の私には既に恐怖!どんどん恐怖の底へと足を進めて行きます。

一度、急降下すると一旦アップダウンは緩くなり少し歩きやすくなります。

険しい道も進んでいきますが、そこまでの恐怖感はまだありません。意外といけるのではと迂闊にも思ってしまい後悔しました。 

本日の目的地である北穂高が良く見えます。

よーく拡大して見てみると、頂に小屋らしき赤茶の物体があり、絶壁では豆粒みたいな人が動いています。この後、あの絶壁登るんか!と衝撃を受けました。

長谷川ピーク到着!ここに辿り着くまでにかなりビビりました。怖くて写真もHピークの石にしがみついてなんとか撮りました…

このは長谷川ピークを超えて少し進んだ所に、ナイフリッジを乗り越す難所がありそこで死にかけました。正規の乗り越え場所を超えて先に進んでしまい下がる事にも恐怖を覚え、意を決して反対側へ乗り越しました。まずは着地に成功!しかし遅れてやってくるザックの衝撃!上半身が奈落の底へ引き込まれました。一度離れかけた手でなんとか岩にしがみ付くことができ難を逃れましたが人生で初めて死の恐怖を味わいました!あまりの恐怖に岩にしがみ付き服の腹部に穴が空きました。笑

長谷川ピーク〜A沢のコル

何とか死地を逃れ、ビビりながらも先に進んでいきます。

拡大してみるとみんな本当にエラいところを通っております!

本当険しい道が続きます。

A沢のコルに到着!ここは少し開けた場所がありザックをお下ろして休憩できます。

休憩中に反対側から来た団体さんとすれちがいました。このすれ違いがナイフリッジの難所だったらと思うとゾッとします。

随分と遠くへ来た気がします。

A沢のコル〜北穂高小屋

休憩を終え、恐怖体験を継続します。ここまで来てしまったからには「リタイア=死」なので進むしかありません。

少しガスが出てきました。幸い景色が見えるなくなるほどのガスにはなりませんでした。後で聞いた話ではガスがあった方が下が見えないので恐怖感なく進めたという人もいました。ただ、恐怖感無いと油断しそうです。 

本当に険しい。ここ行く?ってところを進まないといけません。 

山登りと言うよりは岩登りです。笑

○とは書いているが足を置くとこがほぼ無い!

核心部ではほとんど景色を楽しむ余裕はなかったです。

開けた場所に出たのでザックを下ろして休憩!

上の方に奥穂高小屋は見えるが、なかなか到着しません。

これから進む道を見て思わず変な声が出ました。笑 

だいぶ高度を稼いで北穂高小屋はもう少しです。雲の奥に小さく槍の穂先が見えます。今日1日で進んだ距離の長さを感じます。

 北穂高小屋に到着!私の少し先を進んでいて休憩スポットで色々アドバイスを下さったおじさんに感謝してビールで乾杯しました。

北穂高小屋〜北穂高岳〜テント場

北穂高岳山頂(3106m)の登頂!生きてここにたどり着けた事に感謝!

夕方になり雲が上がってきました。この時間帯の雲は生き物みたいに流動的な動きで写真を撮るのが楽しいです! 

夕日と雲と山が幻想的な世界を生み出しています。

月も顔を見せてくれました。

北穂高のテント場は小屋から離れた位置にあるのでそこに向かいます。

テント場に到着!ちらほらテントが張ってあります。随分遅くに到着してしまいましたが、気力を振り絞りテントを設営し食事をして泥の様に眠りました。

  • テント場:約25張 北穂高岳より南に20分
  • テント場料金:1000円/1人
  • 水場:なし 北穂高岳小屋にて水の販売あり(1リットル/200円)
  • トイレ:近場にはなし

 

命がけで難所「大キレット」を乗り越え、「死の恐怖」「試練を超えた達成感」「蓄積されていく疲労」を綯い交ぜにした北アルプスの核心部への挑戦が幕を閉じました。

明日からは、再び楽しい登山に戻ると安心しながら床につきますが、まだまだ試練は続くのでした。

続く。

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自立神経ぶっ壊れで、休職中の会社員が立ち上げたブログです!体調改善に様々な取り組みを行う中でサウナと出会いその魅力にハマりました。自分でも自立神経失調症の方に何かできないかと考え、まずはサウナの情報を発信しながら今後は自立神経に関する自身の体験や情報を発信していきたいと思っています。