【北アルプス】白馬三山縦走2泊3日単独行( 2/2)〜雲海と稜線の狭間を往く旅をした件〜

登山

2012年9月5日

ツノユキです。今回は白馬三山縦走テント泊の3日目の記事です。村営頂上宿舎から白馬岳、白馬大池を経由して蓮華温泉へと向かい、温泉で締めくくります。1日目、2日目と雨に打たれた体に気合を入れて、一人気ままに稜線歩きを楽しむ登山です。雲海と稜線の狭間を往く山々との対話の記録が始まります。

この記事は

の続きです。

白馬三山縦走 登山情報

縦走3日目は後立山連峰最高峰の白馬岳を登頂したのちに、蓮華温泉へ向けて稜線を緩やかに下っていくルートです。急登や危険箇所も少なく非常に歩きやすい登山道となっています。

白馬三山縦走(3日目)村営頂上宿舎〜蓮華温泉

村営頂上宿舎〜白馬岳

最終日の3日目、早朝は厳しそうな天候でしたが三度目の正直で晴れてくれました。大雪渓の奥に白馬山荘が見えます。白馬山荘は800名も収容できる日本最大級の山小屋で、レストランや診療所まである充実した施設と目の前に広がる北アルプス峰々をゆったりと眺める魅力的な景色が売りの様です。機会があれば次回は大雪渓を越えて白馬山荘に泊まってみたいものです。

村営頂上宿舎です。昨日はガスで全容が全くみ見えませんでしたが、ここも大きな山小屋です。お世話になった感謝を胸に後にします。

稜線に出ると西側に旭岳が見えました。景色のある登山はやはり楽しいです。

白馬山荘に到着!ここには富山県と長野県の県境の看板がありました。ここまでくれば、白馬岳はもう目の前です。

白馬岳山頂(2932m)に到着!しかし、ガスに包まれて周りの景色は一切見えません。ここまで来ていい景色が見れないのは癪ですし、時間はあるので山頂にて少し待機することにします。

山頂の展望図です。奥穂高岳にもありましたが、その時同様にガスに包まれてしまい性能を発揮することができず残念です… 

ガスが少し晴れてきて、西側にブロッケン現象が発生しました。前回の槍・穂高連峰縦走の時よりもハッキリとしており、真っすぐ伸びた自分の影に対して虹の後光が差している様に見えます。

少しづつ雲が移動して行きます。白馬山頂からいい景色を見せて下さいと祈りながらその時を待ちます。 

雲の合間に白馬山荘と杓子岳が顔を出しました。まさに天空の山荘です。雲で全容が見えないチラリズムが効いていて想像を掻き立てる景色です。昨日、暴風雨の中、あの道を歩いたのかとしみじみ思い返します。

旭岳側も少し雲が少なくなってきました。

しかし、今日は雲の量が多く、流れも速いため山々が姿を現したのは一瞬でした。また、雲海の中にその山容を隠して行きました。

白馬岳山頂側です。もう目の前まで雲が迫っており、すぐに雲海の中に飲み込まれて行きました。白馬岳の山頂は広くてひらけているため、景色を眺めながら休憩するには最高のスポットです。

白馬岳〜白馬大池

ここからは楽しい稜線歩きの始まりです。岩礫の登山道を進んで行きます。このこれから進む道が見通せている感じが堪らなく良いです。

雲海と稜線の間を進んで行きます。快晴の稜線歩きも楽しいですが、こういった雲により移り変わる少し不気味で神秘的な空間も山の魅力です。

うっすらガスがかった景色を見ながら進んでいきます。

また、稜線が雲海の中に包まれて行きます。もう少し進むと小蓮華山に到着です。

小蓮華山頂(2769)に到着しました。晴れていればここから白馬岳が綺麗に見えるのですが、残念ながらガスっており景色を見ることは叶いませんでした。

山頂には鉄剣が刺さっていました。男体山の様に山頂に剣のあるシリーズの山です。不思議に思い後日調べて見ると、かつては山岳信仰により鉄剣や仏像が安置されていたようですが、現在は山頂が崩壊しため仏像はなくなり鉄剣のみ残っている様です。

次の目的地の白馬大池に向かって進んでいきます。この辺りまで来ると、岩礫の色が茶色がかってきて少し景色が変わって行きます。

少し晴れ間が出てきたので振り返ってみると青空に山の斜面の緑が映えます。

西を見渡せば山々が折り重なり奥行きのある風景を生み出しています。

少し晴れ間が出たと思ったらまた直ぐに雲に飲まれて行きます。本当に雲の流れの速い一日です。

船越ノ頭に到着!ここから先の下りは 雷鳥坂と呼ばれておりハイマツ帯のガレ場でその名の通り雷鳥が多いエリアです。

雷鳥坂では小鳥など何羽か出会いましたが、なかなかいい写真は撮れませんでした。

白馬大池と白馬大池山荘が眼前に見えてきました。もう少しで休憩です。

振り返ると自身の歩いてきた道がハッキリと見えます。やはり進んだ道を振り返ると充実感を得られます。 

白馬大池が大きく見えてきました。本当に大きいです。池というよりは湖といった感じです。

ここで湖と池の違いが気になったので調べてみました。

水深 5m以上 5m以内 5m以内
沈水植物 生育なし 生育あり
成立要因 天然 天然 人工

白馬大池はきっと成立区分は人工ではないので、実は湖なのではと思いながら、5m以上の水深のある人工のものは何になるのだろうかと気になるところですが、実際のところ厳密な定義があるわけではない様です。まあ白馬湖より白馬大池の方が響きがいいので良いのではないでしょうか。笑

雷鳥坂の途中には大きなケルンがありました。10年後とか来たらすごく大きくなっているのかなとか想像が膨らみます。

近づいてきました白馬大池!やはりでかい。水着とか持ってたら泳いでも良いのだろうか?

白馬大池に到着!もう少し深いのかと思っていましたが、目に見える範囲は結構浅くて水遊びとかしたら楽しそうです。水面越しの気持ちの 風を受けながらザックを下ろして休憩とします。

白馬大池〜蓮華温泉

白馬大池から蓮華温泉への道は森の中を歩いて行きます。楽しかった稜線歩きも終わってしまいました。

天狗の庭に到着!ここは少し開けているので、良いビューポイントなのでしょうが残念ながらガスに包まれて景色はあまり見えませんでした。

天狗の庭からの景色ですが、どんよりしてますね。

途中、男の憧れクワガタムシを発見!良いサイズと光沢です。持って帰って売れば良い値段になるのではと邪念がよぎりましたが、彼には自由に生きてもらいたく背を向けて先へと進みます。

最終目的地の蓮華温泉ロッジに到着!あまりに疲れており写真を撮り忘れたので、蓮華温泉ロッジHPの写真を引用させていただきました。

蓮華温泉ロッジ  http://rengeonsen.main.jp/index.html

ここで、問題が発生!当初予定していた露天風呂は実は離れた場所に点在しており、そこを回っているとゆうに1時間近く掛かるという事実が発覚!この時期は蓮華温泉発のバスは2本しかなく、終バスは14:40とめちゃくちゃ早いです。そそれに乗り遅れる訳には行かず、露天風呂は諦めて蓮華温泉ロッジの内湯を利用させていただきました。蓮華温泉に公共交通で行く場合は、気を付けてください。

因みに左が内湯の写真で、右が仙家の湯という露天風呂です。残念ながら私が内湯に入った際は曇っており写真の様な景色は見れませんでした。

※写真は蓮華温泉HPより引用させて頂いております。

さあ、温泉にも入ったので今回の温泉IN温泉OUTの登山も終わりバスを待つのみです。しかし、待てど暮らせどバスが来ません…恐る恐るロッジの方に聞いてみるとこの時期は土日祝しかバスは運行していないとのこと!今日は〜〜〜〜〜〜水曜日!Wednesday!平日!

あまりの衝撃にテンションがおかしくなりました。詳しく話を伺うと、最寄り駅までタクシーでは1万円以上かかり、歩くと5時間以上とのこと…ひとまずタバコを吸って気持ちを落ち着けましょう。

失意の底にある中で、蝶が励ましに来てくれました。目の前でゆったり羽を広げたり閉じたりとした動きを見ていると穏やかな気持ちとなってきました。ここで決心して歩いてみる事にしました。テントも非常食もあるので最悪、駅までたどり着けなければ寝ることもできますし。テント泊の強みです。

3日間の縦走を終えた身体に鞭を打ち、平岩駅までの長い道のりに挑みます。青空のもと真っ直ぐに伸びる気持ちの良い景色が皮肉です。アスファルトの硬い地面が重いザックを背負った身体に響きます。

平岩駅に到着!まだ空が明るい。まだ電車あるぞ!帰れる!

この真相は、人生初のヒッチハイクに成功したためです!歩き始めて30分ほどすると1台の車が来ました。意を決して左手をサムズアップするもののスルーされました。あまり期待していませんでしたが、平日にこんな所を走る車なんてそうそう居ないと考えると絶望感が半端ではありません。しかし、その20分後、背後からエンジン音が聞こえてきました。祈る様に左手をサムズアップ。なんと止まってくれました。世の中捨てたもんじゃねえ!送って頂いた同い歳の男性には感謝しかありません。本当にありがとうございました。

行きのバスはなく、2日間雨に打たれ、目的の温泉には入れず、帰りのバスもないとグダグタの登山でした。しかし、公共交通でアクセスする際の下調べの重要性、雨の登山での経験、白馬岳からの絶景、心優しい人との出会いと本当に多くのものを得ることが出来た登山でした。これだけ苦労しても登山が嫌いにならなかった私はきっと登山が好きなのでしょう。

次なる山との対話に続く。

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